0306simp.jpg特別シンポジウム
〜マイナスイオンブームから産業化への期待〜
「マイナスイオン応用技術の実際とその課題」

平成15年3月6日(木)


「マイナスイオン業界の動向と測定・評価事例」 遠赤外線応用研究会 専務理事 江川芳信
「マイナス空気イオン濃度と生体への影響」 鐘紡(株)化粧品事業本部
エステティックライフ研究所
主席研究員 島上 和則
「光電効果を利用した負イオンの発生技術と除菌効果」 松下電器産業株式会社
電化住設研究所
グループマネージャー
守屋 好文
「放射線ホルミシス研究の現状と課題」 (財)電力中央研究所
低線量放射線研究センター
副所長 石田 健二
「マイナスイオン水の検証」 法政大学工学部物質化学科 教授 大河内 正一
「日本的風土が生み出したマイナスイオン現象」 東京大学生産技術研究所 教授 安井 至
パネルディスカッション 「マイナスイオン産業の課題と将来展望」


シンポジウム報告
   去る3月6日(木)、当センター主催では初めての特別シンポジウム、『〜マイナスイオンブームから産業化への期待〜「マイナスイオンの応用技術の実際と課題」』を無事終えることができました。
 当日は70名を越える参加者があり、6人の講師による講演、パネルディスカッションと多彩な内容で、参加者の方には満足した上でお帰りいただけたことと思います。
 具体的な講演の内容ですが、トップバッターの遠赤外線応用研究会、江川専務理事の講演は、国民生活センターや日本生協連の対応、測定法JIS化の動き、シャープの製品力、測定・評価事例など盛りだくさんな内容で、学会を取り巻く動き等を具体的な実例を示して解説。
 続く鐘紡(株)の島上主席研究員は、人工的なマイナスイオン環境を作り、その中での生体に対する影響を報告され、少ない個数でも有意義が得られたとのことでした。
 午前中最後の松下電器産業(株)の守屋グループマネージャーは、光電効果を利用した負イオンの発生技術と除菌効果について講演。その生成技術や展望、紫外線ランプによる除菌効果などを報告されました。
 午後からは法政大学の大河内教授がマイナスイオン水の検証結果について講演。先生の見つけられた水の指標に対して、市販の「マイナスイオン水生成グッズ」がどういった数値を示すかを報告。実態としては水道水から残留塩素が除去されたぐらいのもので、巷間で言われているようなものではなかったということでした。
 続く電力中央研究所、低線量放射線研究センターの石田副所長は、放射線ホルミシス研究の現状と課題について講演。放射線と放射能の違いや、その単位といった基本的なことから、老化抑制効果や発ガン抑制効果などの事例や、ホルミシス効果の生ずるメカニズムなど、研究の一端を披露していただきました。
 最後は東京大学の安井教授が、日本風土が生み出したマイナスイオン現象について講演。せいぜい数十万個の発生量で果たして効果が生ずるのか(あまりにも濃度としては薄すぎるのではないか)といった疑問提示や、マイナスイオン現象の問題点、大手家電メーカーの姿勢など、明快な発言で「マイナスイイオンブーム」を斬っていただきました。
 締めくくりとして行ったパネルディスカッション「マイナスイオン産業の課題と将来展望」では、2人の講師が急用のため参加できませんでしたが、様々な意見が飛び出す中、江川専務理事の名采配ぶりもあり、とどこおりなく終えることができました。